言語聴覚士によることばのレッスンの内容を紹介。発語・発音・文法・文字の指導のまとめ
KIZUKIでは、ことばの発達の専門家である言語聴覚士による、ことばのレッスンを行っています。
今回の記事では、ことばのレッスンの内容について詳しく紹介致します。
言語聴覚士(ST)とは
言語聴覚士とは、ことばや聞こえ、発達に関わる支援をするための国家資格です。
ST(スピーチセラピスト)と呼ばれることもあります。
言語聴覚士と言っても、それぞれ専門分野が異なり、子どもの発達を専門にする人はまだ多くないのが現状です。
KIZUKIでは、子どもの言語発達を専門とする言語聴覚士による、個別のことばのレッスンを行っています。
KIZUKIで行っていることばのレッスンについて
よくあるご相談
- 2歳頃になっても発語がない
- ことばが増えない
- 発音や滑舌が気になる
- 二語文や三語文にならない
- ことばの使い方やことばの理解が気になる
- 助詞や文法の誤りがある
- 文字の読み書きがにがて
- 吃音の症状がある など
ことばのレッスンの流れ
ことばのレッスンを行う際には、子どもにとって適切なレベルの設定や課題の選び方がとても大切です。
レッスンのプログラム作成のためにまずは現在の発達状況の確認を行っています。
- お申し込みフォームよりご連絡ください
- 初回体験時に、お子さまの様子を見ながらお悩みの内容について詳しく伺います。
- レッスン1回目では、ことばの様子をチェックするための検査を実施します
- 検査結果から、レッスンの計画や目標を立てます
- 月2〜4回程度の定期的なレッスンを開始します
レッスン後には、レッスン内容の詳しい振り返りや気づいた点、次回の内容を毎回メールでお送りしています。
言語指導の目標や内容の例
発語のない子の場合
まだ発語がない、もしくはほとんどない子の場合、次のような目標を立てます。
- 理解できることばを増やす
- 遊びの中でことばやサインでやりとりをする
- 音声模倣の練習
- 発語の促し
ことばは理解→表出の順で進むので、まずはことばを耳で聞いて理解する力を育みます。
次に遊びの中でことばを使って要求できるようにしていきます。
なかなか発語が出ない場合は、音声模倣といって口形や声を真似する練習も必要です。
まずはコミュニケーションの機会を増やして経験を積むことが大切ですので、サイン(身振り)を取り入れたことばを促すためのアプローチ方法を行う場合もあります。
ことばが増えない子の場合
意味のあることばは増えてきたけど、その数が増えない子の場合、次のような目標を立てます。
- 机上課題で語い(知っていることばの数)を増やす
- 「なに」など質問の仕方を教える
- 遊びの中でことばを使ってやりとりする機会を増やす
語いの数は、3歳で500〜1,000語、4歳で1,000〜1,500語、を話せるようになると言われています。
思ったより多いですよね。
たくさんのことばの知識が十分に蓄えられてから、会話でも理解やお話ができるようになります。
生活の中で自然に語いが増えていかない場合は、写真や絵カードを使って語いを増やすことと、知っていることばを遊びの中でどんどん使う場面を設定することが大切です。
KIZUKIでは子どものやる気や楽しい!と思う気持ちを大切にしています。
1回のセラピーのうち、前半では机上課題でことばの学習を行い、後半では子どもの好きな遊びを通してことばを使う練習をするなど、楽しい内容を組み合わせてメリハリをつける工夫をしています。
発音や滑舌が気になる子の場合
発音や滑舌が気になったり、言えない音がある場合は、次のような流れで実施します。
- 構音検査で、言える音と言えない音、発音のくせをチェック
- 構音訓練をすぐに始めた方が良いか判断
- 構音訓練を開始(1〜2週間に1回の構音訓練と、ご家庭での練習)
すぐには構音訓練を行わずに様子をみる場合もありますし、自然に治りにくい発音のくせがついている場合は早く発音の修正を始めた方が良い場合もあります。
まずは、お気軽にご相談くださいね。
二語文にならない子の場合
単語は増えてきたけど、二語文にならない子の場合、次のような目標を立てます。
- 動詞・形容詞の語い(知っていることばの数)を増やす
- 机上課題で、名詞+動詞や、形容詞+名詞の理解と表出の練習
- 遊びの中で、実際に二語文で言う練習
二語文など文章でお話するには、名詞だけではなく動詞や形容詞の語いを増やす必要があります。
プリントや絵カードを用いたことばの学習と、実際に使用する練習を行います。
助詞や文法の誤りがある子の場合
助詞や文法についての学習は、4〜5歳ぐらいから始めます。
ひらがなの学習と合わせて実施すると効果が出やすいです。
- ひらがなの読みの練習
- 助詞を含んだ文章の練習
- 文法の学習
まずは、助詞の存在に気づかせるところから始めて、徐々に正しく使えるようにしていきます。
プリントや絵カードを使って学習し、ご家庭でも復習していただくと定着が早くなります。
文字の読み書きが苦手な子の場合
ひらがなは4歳後半ぐらいからある程度読めるようになる子が多いです。
ひらがなが読めると、ことばの学習の効率も上がりますし、小学校入学の対策にもなるため、5歳前後になったら文字の読み書きの練習をおすすめしています。
文字の形を認識する練習、文字と単語を対応させる練習など、様々な方法を取り入れてひらがな・カタカナの読み書きの指導をしていきます。
小学生以上のお子様の読み間違い・書き間違いや、漢字の指導についてもご相談ください。
まとめ・終わりに
今回は、KIZUKIで行っている、言語聴覚士による個別言語指導の例をご紹介しました。
ことばの遅れのある子の場合、まずは言語検査を行ってどこでつまづいているのかチェックします。
そして、一人ひとりの子どもの言語指導プログラムを作成して、定期的なレッスンを行います。
教室での集中的な学習と、ご家庭での毎日の復習を繰り返すことで、学習の効果も上がります。
今回紹介した以外に、吃音や場面緘黙のあるお子さまのサポートも行なっています。
初回体験・個別相談会のお申し込み
初回体験・相談会は随時行っていますので、ぜひご利用ください。
ことばの発達についてのご相談に言語聴覚士がお答えします。