津守・稲毛式乳幼児精神発達診断検査とは?簡単なチェック項目に答えて発達プロフィール作成
ことばの遅れがある場合、ことばだけではなく全体的な発達状況についてチェックする必要があります。
KIZUKIで取り入れている、津守・稲毛式乳幼児精神発達診断検査では0歳〜7歳までの子どもの「運動・探索・社会・生活習慣・言語」の5つの領域の発達の様子を調べることができます。
今回は、津守稲毛式乳幼児発達診断検査について言語聴覚士が詳しく紹介していきます。
津守稲毛式乳幼児発達診断検査とは
津守・稲毛式乳幼児発達診断検査は、1961年に初版が発表され、1989年に改定された、非常に歴史のある検査方法です。
多くの医療機関でも使われていて、診療報酬の対象にもなっています。
年齢別に1~12ヶ月、1~3才、3才~7才の質問紙(乳幼児精神発達質問紙)があり、保護者の方にチェック項目に回答して頂く方法で行います。
日常生活でのお子さんの様子から、「運動」「探索」「社会」「生活習慣」「言語」の5つの領域ごとの発達年齢を産出することができます。
ことばの発達がゆっくりなお子さんの場合、言語だけではなく他の領域の発達もゆっくりなことも多いです。
1年に1回程度実施すると全体的な発達の様子も分かるため、調べてみることをお勧めしています。
社会性の発達について調べる検査も同時に行うこともあります。詳しくはこちらをご参照ください。
津守稲毛式乳幼児発達診断検査の方法
津守稲毛式乳幼児発達診断では、子どもを一番よく知る保護者の方に、チェック項目に回答してもらう方法で実施します。
子どもに直接検査を行うわけではないため、0歳から実施できて、子どもへの負担は全くありません。
その日のお子さんのコンディションに左右されずに、日常生活の様子からの発達状況を知ることができます。
次のような領域ごとの質問項目があります。
- 1~12か月: 「運動」「探索・操作」「社会」「食事」「理解・言語」
- 1~3歳: 「運動」「探索・操作」「社会」「食事・排泄・生活習慣」「理解・言語」
- 3~7歳: 「運動」「探索」「社会」「生活習慣」「言語」
質問項目は、次の○、△、× で評価します。
- ○:毎回できる
- △:できたりできなかったりする、経験がない
- ×:できない
例えば、「鉛筆、クレヨンで丸をかく」「両足でピョンピョン跳ぶ」など、ことばに限らない行動全般の様子についての質問があります。
簡単にできる検査方法ですが、質問項目がやや多いため20〜30分程度かかります。
検査をご希望の方には、レッスン時に質問紙をお渡しして、次回までに記入してきて頂くようにお願いする場合もあります。
津守稲毛式乳幼児発達診断検査で分かること
津守稲毛式乳幼児発達診断では、「運動・探索・社会・生活習慣・言語」の5つの領域ごとに多数の質問項目があります。
全ての質問項目に回答したら、発達輪郭表と呼ばれる表に点数をプロットしていき、発達プロフィールを作成します。
折れ線グラフのような、目で見てわかりやすい発達プロフィールが作成できるので、領域ごとの得意項目と不得意項目が分かります。
また、年齢と発達状況を比較して、発達指数と発達年齢を調べることもできます。
- 発達指数(DQ):領域ごとの発達の度合いを数字化した指数
- 発達年齢(DA):発達の状態がどのぐらいの年齢に相当するか
数値化はできるものの、発達のスピードには個人差が大きいです。
検査の目的は、誰かと比べるのではなく、その子の発達状況を総合的に捉えて、効果的な支援や子育てのヒントにすることです。
まとめ・終わりに
今回は、津守稲毛式乳幼児発達診断検査について紹介しました。
質問紙に回答するだけで発達状況が分かる検査ですので、子どもへの負担もなく、手軽に実施することができます。
療育や子育てのヒントにもなりますので、お勧めの検査法です。
KIZUKIに通われている方は、無料で実施できますので、ご希望の方はお知らせくださいね。
KIZUKIは言語聴覚士による言葉と発達支援の教室です
KIZUKIでは、国家資格・言語聴覚士による、個別のことばのレッスンを実施しています。
今回紹介した検査以外にもことばの検査をして、一人ひとりに合わせた効果的なプログラムを作成しています。
体験・相談会も随時行っておりますので、お子さまのことばの発達が気になったら、どうぞお気軽にお問い合わせくださいね。