子どもの問題行動やかんしゃくは「ことばの遅れ」が原因かも?発語と行動の関係を解説

2020年1月16日

発語がゆっくりな子どもは、自分の気持ちをことばで伝えるのことが苦手です。

なぜそんな行動をするの?と思ったら、もしかしたらことばの遅れが原因であるかもしれません。

今回は、ことばの遅れが及ぼす行動への影響について紹介していきます。

ことばの役割

ことばには、大きく分けて次の3つの役割があります。

  • 理解:ことばを耳で聞いて情報を理解する
  • 表出:ことばで自分の意思や要求を伝える
  • 思考(内言語):頭の中で考えたりことばで情報を整理する

人は日常生活の中で、コミュニケーションにもことばを使いますし、頭の中で何かを考えるときにもことばを使いますよね。

発語やことばの発達が遅れていると、周囲の状況の理解が難しかったり、自分の気持ちをことばで伝えることが難しくなります。

また、ことばの遅れは、頭の中で思考する力や、情報や感情をまとめる力にも影響する場合があります。

ことばの発達がゆっくりな子に生じやすい行動

思い通りにならないと泣いたり怒ったりする

ことばの発達がゆっくりな子は、自分の気持ちをことばでうまく伝えることが難しいです。

やりたいことや、欲しいものはたくさんあるのに、うまくことばで伝えられないとどうなるでしょうか。

ことばで説明できないので、泣いたり怒ったりして気持ちを伝えようとするかもしれません。

伝わらないもどかしさで、悲しくなったりかんしゃくを起こしたりしてしまうこともあります。

予定が変わったり行動を止められたりするとパニックになる

予定していた行動が変わったり、行動を阻止されたりすると、泣いたりパニックになってしまうことがあります。

大人がことばで説明しても、言っていることばがうまく理解できないと、なぜ予定が変わったのか分からないですよね。

分かりやすいことばを用いて、予定の変更について丁寧に説明してあげることが大切です。

急な予定変更で不機嫌になるのはなぜ?子どもの不安を取り除く3つのポイントを紹介

日常生活や遊びのルールを守れない

日常生活や遊びの中には、様々なルールが存在します。

子どもは大人のことばを聞いたり、行動をまねしたりして、適切な行動がとれるように成長していきます。

ことばの理解に遅れがあると、周囲の状況やルールを理解することが難しい場合があります。

わざとルールを守らないのではなく、ルールを理解していない状態です。

イラストや写真なども用いて工夫しながら、社会や遊びのルールについて説明してあげることが大切です。

幼稚園や小学校などで集団行動への参加が難しい

ことばの理解がゆっくりだと、周囲の状況の理解にも影響します。

幼稚園や小学校で、先生の言っていることばが理解できなかったり、みんなでコミュニケーションしながら行動することが難しかったりします。

また、内容がわからないために集中が続きにくくなるということもあります。

幼稚園や小学校の先生にも説明して、子どもが状況に合わせて行動できるようにさりげなく手助けしてあげることが大切です。

まとめ・終わりに

今回は、ことばが持つ役割についてと、ことばの発達がゆっくりな子どもに生じやすい行動について紹介しました。

子どもが少しのことで泣いたり怒ったりしてしまうのも、もしかしたらことばの遅れが関係しているかもしれません。

子どもの行動について叱ったり、無理に指示に従わせようとするのではなく、原因を考えてみることが大切です。

早めのサポートが必要な場合もあるので、ことばの遅れについて気になったら、ことばの発達を専門とする言語聴覚士に相談してくださいね。

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KIZUKIでは、言語聴覚士による、ことばの検査や、個別の言語指導を行っています。

お子さまのことばの発達やコミュニケーションなどについて気になることがあれば、お気軽にご相談くださいね。

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