療育手帳(愛の手帳)とは?療育手帳を取得するメリットを紹介
療育手帳は、主に知的障害のある子どもや大人が取得することができる手帳です。
地域によっては発達障害のある子どもも取得できることもあります。
療育手帳を取得することによって、社会の中で様々な援助やサービスを受けることができます。
今回は療育手帳についてと、療育手帳を取得するメリットについて紹介していきます。
療育手帳とは
療育手帳は、主に知的障害のある子どもや大人に対して都道府県が発行している手帳です。
地域によっては発達障害のある子どもや大人も取得できることもあります。
療育手帳の名称について
療育手帳は地域によって様々な呼ばれ方をしています。
療育手帳の名称
- 青森県:愛護手帳
- 東京都:愛の手帳
- 横浜市:愛の手帳
- さいたま市:みどりの手帳
- 名古屋市:愛護手帳
療育手帳は国ではなく、各自治体によって設けられている制度です。
名称だけではなく、取得できるかどうかの判定基準や内容も、地域によって異なります。
療育手帳を取得するメリット
療育手帳を取得すると、様々な援助やサービスを受けることができます。
サービスの内容も自治体によって異なるのですが、お子さまの場合次のようなメリットがある場合があります。
- 公共交通機関の割引
- 施設利用料金の割引(美術館、映画館、動物園、遊園地、テーマパークなど)
- 保育園への入園の際に考慮される(優先してもらえる場合も)
- 特別支援学校への入学の際の証明になる
- 各種手当の給付の際に必要なことがある(障害児福祉手当、特別児童扶養手当)
お出かけの際に少しでも割引があると生活しやすくなりますし、良い制度ですよね。
障害児福祉手当と、特別児童扶養手当については、また今後ご紹介していきます。
※療育など児童発達支援の利用には、療育手帳ではなく「受給者証」が必要になります。
療育手帳の取得基準
療育手帳は、主に知的障害のある人を対象としています。
交付の基準は各自治体により異なるので、お住いの担当窓口に問い合わせるようにしてください。
ここでは東京都の愛の手帳の基準について紹介します。
愛の手帳(東京都療育手帳)の判定基準
次の6項目から総合的に判定されます。(未就学児で6歳以下の場合)
- 知能:知能検査により測定されたIQ
- 運動:運動機能の発達状況
- 社会性:大人や子どもとの対人関係や、集団の中でやりとりする能力
- 意思疎通:ことばを使って意思疎通する能力
- 身体的健康:からだの発達や健康上の配慮
- 基本的生活:食事、排泄、着脱衣、入浴、睡眠など生活する上で必要な能力
これらの項目から、1〜4度で重症度が判定されます。
- 1度:最重度 IQがおおむね19以下
- 2度:重度 IQがおおむね20から34
- 3度:中度 IQがおおむね35から49
- 4度:軽度 IQがおおむね50から75
参考のためIQの目安をのせましたが、実際には先に紹介した6項目から総合的に判定されます。
さらに、1度と2度は第1種、3度と4度は第2種に区分されます。
第1種と第2種は、JRなど交通機関の割引制度に関わる区分です。
※成人の場合はまた異なる判定方法になります。
※ご紹介したのは東京都の判定基準です。基準は地域によって異なります。
まとめ・終わりに
今回は療育手帳の制度について紹介しました。
療育手帳を所持することによって適切な支援を受けやすくなったり、交通機関の割引などメリットも多くあります。
自治体によって内容や基準は異なるため、詳しくはお住いの福祉相談窓口で確認してみてくださいね。
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